エジプト旅行のハイライトといえば、やはりピラミッド。この記事では、エジプト個人旅行6日間のうちカイロ・ギザでピラミッドを巡った2日間を、写真とともに詳しく紹介します。
「ギザの三大ピラミッドだけ見ればいい」と思っていませんか。実はカイロ近郊にはサッカラの階段ピラミッドやダハシュールのピラミッドなど、ギザに負けない見どころが点在しています。ピラミッドは「進化の過程」を追って巡ると何倍も面白い——その魅力を、47都道府県・海外13カ国を旅した管理人が現地目線でお伝えします。
📌 この記事でわかること
- サッカラ・メンフィス・ダハシュールの巡り方
- ギザ三大ピラミッドと、内部に入る体験
- ピラミッド観光の入場料・所要時間・注意点
- ギザのホテル選びと、現地グルメ「コシャリ」
航空券・ビザ・両替など旅の準備と総費用は、別記事「エジプト個人旅行 準備・費用ガイド」にまとめています。あわせてどうぞ。
DAY1:砂漠のピラミッドを巡る(サッカラ・メンフィス・ダハシュール)
カイロに着いた初日の午後は、いきなりギザではなくカイロ南郊の3か所へ。ここはツアーでも省略されがちですが、ピラミッドの歴史を理解するうえで外せないエリアです。移動と解説のために現地ガイドを1日お願いしました(ガイド料1,200EGP)。
サッカラ:人類最古の「階段ピラミッド」
最初に訪れたのはサッカラ。ここにあるジェセル王の階段ピラミッドは、紀元前27世紀ごろに造られた人類最古の石造ピラミッドです。ギザのような四角錐ではなく、6段の階段状。「ピラミッドはこの形から始まった」と知ると、後で見るギザの完成形がより感慨深くなります。

複合体の入口には、いまも美しい列柱回廊が残っています。サッカラ・ピラミッド群の入場料は650EGP。

周辺の貴族の墓には、4000年以上前とは思えないほど鮮やかな彩色レリーフが残っていて驚きます。狭い墓の内部に入ると、ひんやりした空気とともに古代の暮らしが描かれた壁が現れます。



メンフィス:古代エジプト最初の都
続いて訪れたメンフィスは、古代エジプトが統一されたころの首都。いまは博物館(入場料200EGP)と野外展示が中心ですが、目玉は建物内に横たわる巨大なラムセス2世の像。全長10メートル超の石像を2階の回廊から見下ろせます。




ダハシュール:観光客の少ない穴場ピラミッド
初日の締めはダハシュール。屈折ピラミッドと赤いピラミッドがあり、ギザに比べて観光客がぐっと少ないのが魅力です。広い砂漠にぽつんと立つピラミッドを、ほぼ独り占めで眺められます。



ダハシュールのピラミッドは内部に入ることもできます。腰をかがめないと通れない細く急な通路を下りていくと、空気がひんやり。ピラミッドの「中身」を体感できる貴重な体験でした。

ギザのホテルは「ピラミッドビュー」で選ぶ
ギザ周辺には、屋上テラスからピラミッドを一望できるピラミッドビューのホテルが数多くあります。今回泊まったホテルも屋上から三大ピラミッドが見え、朝食をとりながらの絶景は忘れられません。



ギザのホテルは1泊数千円のリーズナブルな宿でも、屋上ピラミッドビューを備えているところが多いです。せっかくなら「屋上からピラミッドが見えるか」を予約時に必ずチェックすることをおすすめします。
DAY2:ギザ三大ピラミッドへ
2日目はいよいよ本命、ギザの三大ピラミッド。暑さを避けるため朝8時の開門と同時に入場しました。入場料は700EGP。




クフ王・カフラー王・メンカウラー王の3基が並ぶ姿は圧巻。特にカフラー王のピラミッドは、頂上に当時の化粧石(外装の石)が残っていて、建造当時はツルツルに輝いていたことが想像できます。



近づいて驚くのは、石ひとつひとつの大きさ。1個が人の背丈ほどある巨石が積み上げられていて、写真で見るのとは迫力が段違いです。




クフ王の大ピラミッド内部へ
ギザでぜひ体験したいのが、ピラミッド内部への入場。クフ王の大ピラミッド内部に入るには別途チケットが必要で、料金は1,500EGP(メンカウラー王のピラミッドは280EGP)。


内部はとにかく蒸し暑く、急な通路を進みます。圧巻なのが「大回廊」。天井の高い荘厳な傾斜通路で、4500年前にこの空間を造った技術に鳥肌が立ちます。


最奥にあるのが玄室(王の間)。中央に花崗岩の石棺がぽつんと置かれているだけの簡素な空間ですが、その静けさに歴史の重みを感じます。



・夏は午前中が勝負。8時の開門と同時の入場がおすすめ
・ラクダ・馬車は乗る前に必ず料金を確認(料金表は1時間500EGP〜)
・ピラミッド内部は冷房なし。水とハンカチは必須
・「写真撮ろうか?」の声かけはチップ前提。不要ならはっきり断る



ギザ名物グルメ「コシャリ」を食べる
ピラミッド観光のあとは、エジプトの国民食コシャリを。米・パスタ・マカロニ・豆をトマトソースで和えた炭水化物の塊で、揚げたタマネギの食感がアクセント。日本人の口に合う味で、しかも安い。



このときは宿泊ホテルの屋上で、ピラミッドを眺めながらコシャリをいただきました。観光の合間に食べるなら、専門店「Koshary Abou Tarek」などカイロ市内の有名店もおすすめです。
大エジプト博物館(GEM)——世界最大級のエジプト専門博物館
ギザのピラミッドからほど近い場所に、近年開館した大エジプト博物館(Grand Egyptian Museum、通称GEM)。約10万点を収蔵する世界最大級のエジプト専門博物館で、ピラミッド観光とセットで訪れたい場所です。入場料は1,270EGP。


まず驚くのは建物そのもの。ピラミッドを思わせる三角形のモチーフを多用したモダンな建築で、外観を眺めるだけでも価値があります。

館内に入ってまず出迎えてくれるのが、アトリウムにそびえるラムセス2世の巨像。高さ約11メートルの石像が吹き抜けの中心に立つ姿は、GEMのシンボルともいえる光景です。

そしてもうひとつのハイライトが大階段(グランドステアケース)。両脇に巨大な石像やオベリスクが並び、上りながら古代エジプトの世界に引き込まれていきます。階段の先のガラス窓からはギザのピラミッドが見える、心憎い設計です。


展示も圧巻のひとこと。彩色画、厨子(ずし)、副葬用のシャブティ人形、金箔の棺など、保存状態のよい品々がゆったりと並びます。最新の博物館だけあって展示の見せ方も洗練されていて、暑い屋外観光のあとに涼みながらじっくり鑑賞できるのもありがたいところ。




ピラミッドという「外側」を見たあとに、GEMで「中身」だった副葬品や石像を見る——この順番で巡ると、古代エジプト文明への理解がぐっと深まります。半日はしっかり確保して訪れるのがおすすめです。
カイロ市内さんぽ:コプト地区と歴史ある博物館
ピラミッドのあとはルクソールへ向かい、再びカイロへ戻ってきました(ルクソールの王家の谷・神殿巡りは「ルクソール編」で紹介します)。カイロに戻った日は、市内の歴史地区と博物館をじっくり巡りました。
オールドカイロのコプト地区
カイロ=イスラムのイメージが強いですが、オールドカイロのコプト地区は、エジプトのキリスト教「コプト教」の歴史が色濃く残るエリア。聖ジョージ教会やハンギング教会など、古い教会が点在しています。



その一角にあるのがコプト博物館(入場料280EGP)。古代エジプトの様式とキリスト教が融合した独特の「コプト美術」を収蔵していて、モザイクの床や壁画は、ピラミッドや神殿とはまた違うエジプトの一面を見せてくれます。


移動はカイロメトロが便利
カイロ市内の移動は基本Uberですが、コプト地区から中心部へはカイロメトロも使いました。1乗車10EGPほどと激安で、渋滞知らず。観光地最寄りの駅も多く、慣れると便利な移動手段です。

タハリール広場
カイロの中心、タハリール広場。中央にオベリスクが立ち、周囲を歴史的な建物が囲みます。エジプト考古学博物館もこの広場に面しています。

ランチは海鮮パスタの「Pomodoro」
博物館巡りの合間のランチは、カイロ中心部のイタリアン「Pomodoro(ポモドロ)」へ。コシャリやファラフェルといったエジプト料理が続くと、ふと洋食が恋しくなります。そんなときにありがたいお店でした。

看板メニューは海鮮パスタ。エビやカニ、アサリなどの組み合わせで選べて、価格は350〜500EGP(およそ1,000〜1,500円)。観光地価格ではありますが、ボリュームと味を考えれば納得の一皿です。

注文したのは海鮮ミックスのパスタとサラダ。エビとアサリがごろごろ入ったトマトベースのパスタは、しっかりした味付けで日本人の口にもよく合います。旅の中盤、野菜が不足しがちなタイミングで食べるフレッシュなサラダも体に染みました。



エジプト料理に疲れたら無理せず洋食に切り替える——これも長旅を快適に続けるコツです。
エジプト考古学博物館(タハリール)
タハリール広場に面して建つ、ピンク色のクラシックな建物がエジプト考古学博物館(入場料550EGP)。20世紀初頭から続く歴史ある博物館です。新しい大エジプト博物館(GEM)の開館で一部の至宝は移されましたが、それでも展示量は圧巻。所狭しと並ぶ石像や棺は、見ごたえたっぷりです。







真新しく洗練されたGEMと、歴史と密度で魅せる考古学博物館。両方を見比べると、エジプト博物館巡りはぐっと面白くなります。なお、この日の午前には国立文明博物館(NMEC)にも立ち寄りました。
ハーンハリーリ市場でお土産探し
カイロ観光の締めにぴったりなのが、ハーンハリーリ市場。14世紀から続くといわれるカイロ最大級のバザールで、迷路のような路地に土産物屋がびっしり並びます。


日が暮れてからの市場は、ランプの灯りと人の活気でいっそう雰囲気が増します。歩いているだけで楽しい場所です。


売られているのは、色ガラスのランプ、銅や真鍮の工芸品、パピルス、香水瓶、ファラオや神々の置物、小さなピラミッドの置物など。キーホルダーなどの小物はばらまき土産にちょうどよく、まとめ買いの交渉もしやすいです。




・表示価格や最初の提示は高め。値段交渉が前提
・「ビカーム(いくら?)」「ガーリー(高い)」「ハラース(おしまい)」が活躍
・アラビア数字が読めると交渉が有利(記事末の待ち受け画像を活用)
・店によってはクレジットカードも使える(今回もカード決済できた)
・しつこい客引きは笑顔できっぱり断ればOK
交渉込みの買い物は、慣れると市場ならではの楽しみ。最後にアラビア語をひとこと添えれば、値引きにも応じてもらいやすくなります。
現地で役立つアラビア語フレーズ集(スマホの待ち受けに)
エジプトでは英語が通じる場面も多いですが、カタコトでもアラビア語を返すと一気に距離が縮まり、値段交渉もスムーズになります。よく使うフレーズとアラビア数字を1枚にまとめてスマホの待ち受けにしておくと、屋台やタクシーでサッと見せられて便利です。保存して自由に使ってください。

まとめ:カイロ近郊はピラミッドの宝庫
ギザの三大ピラミッドはもちろん圧巻ですが、サッカラの階段ピラミッドやダハシュールの穴場ピラミッドまで足を伸ばすと、エジプト旅行の満足度は何倍にもなります。ピラミッドの「進化」をたどる巡り方は、個人手配だからこそ自由に組めるルートです。
大エジプト博物館やハーンハリーリ市場まで足を運べば、カイロ・ギザは2〜3日かけてじっくり楽しめるエリアです。続くルクソールの王家の谷・神殿巡りは「ルクソール編」で紹介します。
📚 同じテーマの関連記事
「エジプト旅行」シリーズ
- エジプト個人旅行 準備・費用ガイド(総額26万円)
- エジプト ルクソール編(近日公開)
- 【宿泊記】シェラトンカイロホテル&カジノをマリオットポイントで無料宿泊
